—座間市ホームページ会議録より抜粋—
開催日:平成30年 6月 8日
会議名:平成30年 第2回定例会(第4日)
【質問項目】
1 (仮称)第五次座間市総合計画策定に向けた取り組みについて
2 地域再生計画策定に対する考えについて
3 明日を担う子ども達のものづくりについて
一般質問
<議長(京免康彦君)>
続きまして、8番佐藤弥斗議員。
〔8番(佐藤弥斗君) 登壇〕(拍手)
議長のお許しをいただきましたので、議席番号8番、ざま明進会、佐藤弥斗、通告に従いまして一般質問を行ってまいります。
今回の通告要旨でありますが、大項目として、(仮称)第五次座間市総合計画策定に向けた取り組みについて。二つ目として、地域再生計画策定に対する考えについて。3項目めとして、明日を担う子ども達のものづくりについてという三つの大項目で伺ってまいります。
1 (仮称)第五次座間市総合計画策定に向けた取り組みについて
まず、1項目め、(仮称)第五次座間市総合計画策定に向けた取り組みについて、第四次座間市総合計画の総括、今後のスケジュールについて伺ってまいりたいと思います。
第四次座間市総合計画の実施計画事業として、総合計画推進事業、(仮称)第五次座間市総合計画、この書いてある表記に従いますと、平成33年から平成42年の策定を行うとしており、事業費として、平成30年度は507万6,000円が記載されていますが、平成30年度当初予算では16万4,000円の計上となっております。実施財政計画から491万2,000円もの減額となった経過をまずは伺います。
また、実施計画の総合計画推進事業には、「市政運営の基本である(仮称)第五次座間市総合計画の策定を次のとおり行う。1、社会状況、財政状況、政策、施策別の現状と課題等の整理の基礎調査、2、第四次座間市総合計画の総括、3、庁内会議、地域説明会、審議会等の開催、4、計画書作成」と書かれております。(仮称)第五次総合計画は、2020年までに策定し、2021年から開始する計画となります。第四次総合計画の総括は当然行っていかれるものと思いますが、今年度、しっかりとこの総括を行っていかなくては、時間的にも大変厳しい状況かと思います。そこで、第四次総合計画の総括はどのような手法で、どのようなスケジュールで行っていかれるのか。また、社会状況、財政状況、政策、施策別の現状と課題等の整理の基礎調査についても同様に、どのような手法で、そして、どのようなスケジュールで行っていこうと考えているのか、あわせて伺います。
地方分権改革の取り組みの中で、平成23年8月の地方自治法の一部改正により、総合計画の基本構想の法的な策定義務がなくなり、議会の議決を経るかどうかは、地方自治体の独自の判断に委ねられることとなりました。これまで座間市が取り組んできた市が掲げる将来像を市民に明示し、市民意見を反映するという姿勢を継続していくのであれば、当然基本構想は策定し、議会の議決を経るということになると思います。第四次総合計画を策定した際には、第四次総合計画策定方針が示されました。その中で、「第四次総合計画をこれまでの3層構造から2層構造と低層化し、基本構想と基本計画を一体化させ、体系的で具体性のあるわかりやすい計画となるようにし、また、3層構造のうちの一つである基本構想のみが市議会の議決対象であったものを、従来の3層構造であれば二つ(基本構想、基本計画)までのより具体的な計画内容を議決対象とすることになり、市民意見をより反映した総合計画となるようにする」という旨のことが記載されております。
(仮称)第五次総合計画の基本構想の策定、また、議会の議決について、当局としてどのように考えているのか、ご所見を伺います。
実施計画に示されている(仮称)第五次総合計画の策定はどのように行っていこうと考えているのか、今後のスケジュールをお示しください。
また、市民意見の反映、市民ニーズの把握はどのような手法で行っていく考えなのかを伺います。
座間市総合戦略との兼ね合いについて伺ってまいります。
国から示された地方版総合戦略策定の手引の中に、総合計画等との関係という項目があり、その中で、「地方版総合戦略は、人口減少克服、地方創生を目的としていますが、総合計画等は各地方公共団体の総合的な振興、発展などを目的としており、両者の目的や含まれる政策の範囲は必ずしも同じではなく、また、地方版総合戦略においては、数値目標や重要業績評価指標、KPIを設定することとなっていますが、総合計画等においては義務づけられたものではありません。これらの理由から、地方版総合戦略は、総合計画等とは別に策定すること。ただし、総合計画等を見直す際には、見直し後の総合計画等において人口減少克服、地方創生という目的が明確であり、数値目標や重要業績評価指標、KPIが設定されるなど、地方版総合戦略としての内容を備えているような場合には、総合計画等と総合戦略を一つのものとして策定することは可能である」という旨のことが書かれております。
座間市では、第四次総合計画を平成23年に策定し、総合戦略を平成28年に策定しました。総合戦略を策定した際、総合計画では、「計画期間における人口減少や少子高齢化の進行を踏まえ、その対策などを組み入れていますが、まち・ひと・しごと創生法の制定を受け、さらに、平成72年、2060年までの長期視点に立った人口動態の推計及び分析を踏まえ、人口減少克服に向け、地域社会で暮らし、仕事をするもの、それぞれの役割を認識し、一体となって座間市総合戦略を策定するものです」と書かれております。また、第四次総合計画の総論、総合計画の構成の中で、「基本構想には長期将来の予測」と書かれています。ここで、議長にあらかじめ了解を得ている資料の提示をさせていただきます。こういった形でわかりやすい体系概要、体系の概要図が書かれており、政策レベルのところに「長期将来の予測」ということで書かれております。平成29年3月の企画総務常任委員会の企画政策課長の答弁では、「基本的には総合計画と総合戦略は類似している内容である」という答弁がございました。総合戦略は2060年という長期的な視野に立った人口減少や少子高齢化、地域活性化への対策などに特化した戦略であり、総合計画は10年で目指すべき将来目標を設定しています。こういったことを考え合わせますと、総合戦略は、総合計画の中の人口減少や少子高齢化、地域活性化の分野において、総合計画の先の目指すべき将来像であり、それを実現するための政策ということになると考えますが、総合戦略と総合計画の関係性について、当局の見解を伺います。
さきにも触れましたように、総合戦略は数値目標や重要業績評価指標、KPIを設定することになっており、また、本市の総合計画は、行政評価システムを取り入れており、まちづくり指標を設定し、内部評価、外部評価を行い、施策総合評価を行っていますので、総合計画と総合戦略を一体化させやすいと私は考えております。また、本市の行政改革は、行政評価において抽出された課題を中心に、改革、改善を推進しており、総合戦略と総合計画の一体化が図られれば、総合戦略で課題となっていることを踏まえた政策や実施事業の展開、また、行政改革などを行うことが可能になると考えます。(仮称)第五次総合計画と座間市総合戦略との一体化について当局の見解を伺います。
総合戦略では、地域経済分析システム、RESASを活用して点検、評価を行っており、市内の経済状況や課題が数値としてあらわれ、各地域や各部門の課題が大変わかりやすく把握しやすいと感じております。また、前回の一般質問の答弁の中でも、このRESASを行政運営の参考として積極的に活用していきたい旨の答弁はございました。(仮称)第五次総合計画の目標設定においても、このRESASを極力活用した数値目標にすることが望ましいと考えておりますが、当局のご所見を伺います。
2 地域再生計画策定に対する考えについて
続きまして、大項目、地域再生計画策定に対する考えについて伺ってまいります。
現在、全国の自治体では5,796件の地域再生計画が認定されております。神奈川県内でもほとんどの自治体で地域再生計画が策定されており、62件が認定されております。地域再生計画の策定に関しては、以前の総括質疑や一般質問の答弁から、「本市では、現在地域再生計画を策定する考えはなく、現状では国や近隣市の動向を注視しながら、本市の施策展開に合致し、申請要件を満たすような事業があれば、地方創生推進交付金等の活用も積極的に検討していきたいと考えている」という旨の答弁がございました。私としては、近隣市の動向を注視するという必要はないのではないかと考えます。といいますのも、座間市として座間市の課題をどう分析し、どのような対応をしていくのかということが重要であると考えますが、その点について、当局のご見解を伺います。
前回の質問から、座間市として地域再生計画に対する考えに変化はないのか。現在、地域再生計画策定の必要性についてどのように考えているのか伺います。
3 明日を担う子ども達のものづくりについて
続きまして、大項目、明日を担う子ども達のものづくりについて伺ってまいります。
座間市の経済は、今まで製造業や建設業、小規模小売業などに支えられてきましたが、グローバル化で製造業の多くは海外への進出、また、国内での集約化等が図られ、衰退化が進んでいます。その一方で、市内には大型商業施設や大型物流倉庫の開業が相次ぎ、産業形態が激変していると思います。現在でも製造業や建設業に従事している人の割合は多くを占めており、今後の座間市、そして日本の未来を考えたとき、製造業や建設業などの物づくりの技術を伝承していく必要性を感じております。現在でも設備投資や事業継続の支援などを行っていますが、今後さらに物づくり企業に就職を希望している若者と企業とのマッチングや若者や子供たちに物づくり体験の機会をつくる取り組みや企業の見学をできる機会をつくるなど、後継者の育成事業にも力を入れていく必要があると考えます。
国でも物づくりの人材育成、後継者育成には力を入れて取り組んでおり、全国の自治体でもさまざまな取り組みがなされております。座間市として、今後物づくり企業への支援策をどのように取り組まれていくお考えなのか伺います。
ロボット導入事業において、市内の製造業などに調査を行いましたが、その中で、製造業などの物づくり企業について、当局としてどのように分析をされているのか、伺います。
また、今後物づくり企業の実態調査などを行う考えはないのか、伺います。
物づくりは人づくりと言われております。日本の国にとって、物づくりは、産業を支えてきただけではなく、まさしく人をつくってきたものと考えます。物づくりの技術はその人の感性であり、感性を磨くことが技術の向上にもつながるという考え方の中で、日本の物づくり技術は、継承、発展をしてきました。感性を高める環境に身を置き、常に自身の心と体、そして、わざを高めてきました。こういった物づくりの精神は、まさに日本の国民性であり、後世に引き継ぐべきものであると考えます。教育においても、物づくりや職業体験などの実体験、学校以外の現場で活躍している大人の方々と触れ合う機会は、子供たちの学ぶ意欲を引き出す力があると考え、大変重要な役割があると考えますが、当局のご所見を伺いまして、1回目の質問とさせていただきます。(拍手)
<企画財政部長(小林優君)>
総合計画関連で何点かご質問をいただきましたので、順次お答えをいたします。
初めに、第四次座間市総合計画に関し、平成30年度総合計画推進事業費の実施計画額から予算額が減額になった経過についてお答えをいたします。
第四次座間市総合計画は、今年度で計画策定から8年目を迎えました。今年度は第四次座間市総合計画の総括に向け、庁内体制を整え、現状と課題の分析を行う予定でございます。その中で、実施計画策定時には、現状と課題の分析は業者委託を考えておりましたが、行政内部で行うことといたしました。あわせて、一連の行政評価の中で、外部評価委員に新たに政策評価をお願いすることとしたことから、総合計画推進事業の予算額は減額となったものでございます。
なお、第四次座間市総合計画の総括の手法、スケジュールにつきましては、今年度中に一定程度の内部検討結果及び外部評価委員による政策、施策評価を取りまとめることができるものと考えております。
次に、次期総合計画に関し、基礎調査の手法、議会の議決、策定スケジュール、市民意見の反映、市民ニーズの把握、総合戦略との一体化、RESASの活用、以上7点について具体的なご質問をいただきましたが、総括的にお答えをさせていただきます。
次期総合計画については、根本に立ち返り本市を取り巻く社会状況などの整理を含め、現在、次期総合計画のあり方から検討しているところでございます。つきましては、近い将来、次期総合計画に対する考えを市民の皆様にお示ししたいと考えております。
最後に、総合戦略と総合計画の関係性について見解を求められました。
総合計画も総合戦略も本市の将来像を描き出し、その実現に向け計画的に行政を経営していくための指針という意味では、類似した面もあるという認識には変わりはございません。その認識のもとで、総合計画は、市全体の最上位計画に位置づけられるものであり、総合戦略は、人口減少克服と地方活性化に特化したものだと理解をしております。
続いて、地域再生計画策定に対する見解を問われましたので、お答えをいたします。
平成29年第1回定例会での答弁のとおり、地域再生計画の策定は、地方創生関連の交付金を受けるための条件となっているものですが、交付金の対象要件は、事業主体の自立を前提とした非常に厳しいものでございます。今後の施策展開において、申請要件を満たすような事業があれば、地方創生推進交付金等の活用を積極的に検討したいという考えに変わりはございません。
また、近隣市の動向の注視という答弁についてですが、地域間連携の視点に立てば、県央各市の動向を把握し、互いに協調しながら施策を推進することも必要ではないかと考えております。
<環境経済部長(渡部稔君)>
環境経済部には2点ご質問をいただきました。
まず、物づくり企業への支援策についてですが、本市において、製造業は第四次座間市総合計画の指標として掲げる製造品出荷額の担い手であり、付加価値額や雇用を創出するなど、経済を牽引する主要産業です。現在本市は、物づくり企業など、産業分野への振興対策事業として、生産性設備導入補助事業、設備取得等の融資に係る保証料や利子への補助事業及び座間市企業等の新たな企業投資の促進のための支援措置に関する条例に基づく企業の一定額以上の設備投資に係る不均一課税等の制度を実施し、さらに販路開拓のために展示会等へ出展をする企業への補助事業も実施しております。そして、先般成立いたしました生産性向上特別措置法に基づき、本定例会に上程している取得設備に係る償却資産の固定資産税における市税条例の一部改正のもととなる導入促進計画の策定についても準備を進めているところであり、物づくり企業の設備導入意欲促進のための環境整備や転出防止策、経営安定の支援策など、幅広い事業展開を行っております。そのほかにも、商工会と共催で、産業フェアを開催しているほか、広域連携事業として、大和市、海老名市及び綾瀬市並びに各市経済団体との共催で、県央物づくり交流会も実施しています。このように、異業種間交流の場を提供することは重要ですが、他方で、市民の方に市内企業の技術、技能を見学していただいたり、体験する機会をつくり、物づくりに興味を持っていただくことが次世代を担う後継者育成の役割を果たす支援事業の一つと考えています。今後も国の動向等にも着目しながら、現状の事業を活用して、物づくり企業の持続的発展を図ってまいります。
次に、ロボット導入事業について実施した実態調査における分析結果についてですが、平成28年度に実施したこの実態調査は、製造業における産業用ロボット導入のニーズ調査とあわせて行ったもので、市内企業の産業用ロボット導入事業の内容については、平成29年第3回定例会で安田議員の質問に対し答弁したとおりでございますので、省略をいたしますが、市内製造業の直面している状況といたしましては、今後の売り上げの見通しについて、現状維持という回答が47.5%を占め、現在の経営課題として、人材確保、従業員の高齢化、安定受注ができないなどが上げられる一方で、自社の強みとして、技術、製品の独自性、加工精度の高さなどの回答が大幅を占めておりました。このことからも、市内製造業は高い技術、技能を有し、発注企業からの要望に対し、柔軟かつ精度の高い成果物の提供を可能としているところではありますが、後継者の育成、技術の承継及び労働生産性の向上を喫緊の課題としていることがわかります。この実態調査により、市内製造業者の現在の経営課題等の把握ができたと認識しておりますので、当面、実態調査の予定はございません。
<教育長(金子槇之輔君)>
教育における物づくりについてお答えをいたします。
物づくりは、小学校では、図画工作の授業で、中学校では、美術や技術家庭の授業で主に行っております。小学校学習指導要領で、図画工作の目標は、表現及び鑑賞の活動を通して、造形的な見方、考え方を働かせ、生活や社会の中の形や色などと豊かにかかわる資質、能力を次のとおり育成することを目指すとなっております。また、中学校学習指導要領で、技術家庭の目標は、生活の営みに係る見方、考え方や技術の見方、考え方を働かせ、生活や技術に関する実践的、体験的な活動を通して、よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて生活を工夫し、創造する資質、能力を次のとおり育成することを目指すとなっております。学校では、学習指導要領にのっとり授業を進めております。また、総合的な学習の時間で、座間市大凧保存会の協力により、児童一人一人が凧づくりを行っている学校もあります。そのような体験的活動は児童・生徒のさまざまな意欲を高めることにつながるものと考えております。座間市においては、毎年青少年創意工夫展覧会を開催しております。次代を担う市内の青少年に発明、工夫する楽しさと創作する喜びを体得させ、創造性豊かな人間形成を目指すことを目的に行っております。児童・生徒の創意工夫した作品を展示及び表彰することで、物づくりに対する興味、関心がさらに高まればと考えております。
<議長(京免康彦君)>
再質問ありませんか。――佐藤弥斗議員。
〔8番(佐藤弥斗君) 登壇〕
再質問
いただいた答弁に基づいて再質問をしていきたいと思います。
まず、第四次総合計画の総括とスケジュールというところなのですけれども、第四次総合計画を策定した際には、第三次総合計画の総括を行っておりますが、この際には、業者に委託をしております。答弁の中でも、もともとは業者に委託をする予定でいたけれども、今回の総括に関しては業者に委託されないということで答弁がございました。その中では、外部評価委員に政策、施策評価を行っていただくよう依頼をしているということも明らかになりましたが、前回、業者委託をし、今回、業者委託をされないということでございますので、その理由をお示しいただければと思います。私としても、外部に業者委託をして総括をするより、実施事業を行った担当課や部内でしっかりと総括をし、さらにそれが庁内の横断的な組織で総括をしていくということがベストだと思っておりますが、今回業者委託をされないというところの理由についてお示しをいただければと思います。
そして、庁内体制を整えということでございましたが、どのような体制でこの総括を行っていこうと考えているのか、外部評価委員に政策、施策評価をお願いしているということでございましたが、庁内としてはどのような体制で総括を行っていこうと考えているのか、お示しいただければと思います。
そして、次期の総合計画についての考え方を、根本に立ち返り、今見直しているということで、その考え方をいずれお示しするという旨の答弁がございましたが、これはいつまでに示す考えなのかということについてお伺いをしたいと思います。質問の中でも申し上げましたが、今年度中に総括を行い、そして、来年度、再来年度で、総合計画にするのか、どうするのかというところも含めてですけれども、それに類似したものはとにかく策定をしていかなくてはならないと思いますので、大変スケジュール的にも厳しいのではないかなという懸念をしておりますので、そのあたりについて、どのような、いつまでにという目標で今取り組まれているのかということについてお伺いをいたします。
そして、第四次総合計画の際には、大変きめ細やかに市民の皆さんにご意見を伺っております。今後の計画についても、できる限り多くの市民の皆さんや座間市で活動されている団体や企業なども含めた幅広い意見を聴取することが大切だと私は考えております。第四次総合計画の策定の際には、まちづくりシンポジウムやフォーラム、地域別懇談会や各種団体別懇談会、市民まちづくり討議会、子供議会など、多くの市民のアンケートなども行い、市民意見の聴取を行いましたが、今回も同様に行っていこうとされているのか、そのあたりについてご所見を伺いたいと思います。
また、地域総合戦略と総合計画の兼ね合いについてでありますけれども、地域総合戦略は、人口減少、高齢化、地域活性化について特化したものであると考えているということでございましたが、人口ビジョン、総合戦略を策定して、座間市として、それについてどのように捉えているか、それを策定したことによる見えてきたものですとか、そういったことがございましたら、総合戦略を策定したということで、座間市としてのビジョンとして見えてきたことなどがございましたら、そこについてお示しをいただければと思います。
また、地域再生計画策定につきましてでありますけれども、今回も今までの議論と同様のご答弁をいただいたわけでございますが、今までの議論の中で、官民連携、地域間連携、政策間の連携といった交付要件もあわせて判断すると、現在のところ、本市には交付金を活用する事業は見当たりませんという旨の答弁がなされておりますが、官民連携、地域間連携、政策間の連携を今後図っていかなくてはならない課題は座間市においても山積していると私は思います。前回の議会でも触れましたが、例えば現在、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みの中で、地域包括ケア会議や生活支援体制整備に関する協議体、これはざまライフボートという名称になり、会議を行っていますが、この中で、プロジェクトの進め方として、人、物、金を含めた、課題解決策の実施、これは住民、NPO、ボランティア、行政、社協だけでなく、企業にも協力をしていただくということで書いてあります。こういったことが話し合われております。こういった課題などはまさしく官民連携や政策間連携などに当たり、地域再生計画にふさわしい課題だと私は考えております。この課題については、総合計画の実施計画の中でも包括的支援事業として推進が図られているところであり、さきに触れました生活支援体制整備に関する協議体、ざまライフボートには、社会福祉協議会、市の座間市自治会連合会、民生委員・児童委員協議会、老人クラブ連合会、市民活動団体、NPO法人、地域包括支援センター、商工会、市の職員など、関連する市内の関係団体や関係者が参加されておりますが、団体の代表者だけではなく、実際に現場で活動している市民活動団体や市内企業など、かかわりを深めていただきたい方々が集い、話し合いを重ね、ともに活動していくことで、きずなが生まれ、連携が深めていけるものだと考えております。そういった意味において、総合計画をより深く、より広く実現していくためのツールとして、地域再生計画を策定することが地域の活性化につながると私は考えておりますが、当局のご所見を伺います。
また、さらに、座間駅周辺の活性化などについては、総合戦略の中でもうたわれておりますが、総合戦略では、総合戦略推進懇話会が年に数回実施されており、そのメンバーは金融機関代表、労働団体の代表、関係団体代表、学識経験者、県央地域県政総合センター所長というメンバーで、産官学連携で推進が図られております。こういった部分でも、代表の方々だけではなく、より多くの現場の方々にもかかわっていただくことや、市民の皆さんの意見を聴取するという必要性もあると考えます。例えば駅周辺を利用される方々のニーズ調査をしたり、新しい視点での政策形成や民間の力を活用した事業展開などが必要なのだと感じております。こういった課題は、総合戦略の中でも取り組まれていますが、さらに力強く多くの方々を巻き込んで事業展開をしていく必要性があると考えます。そういったことを考え合わせますと、地域再生計画にふさわしい事業なのではないかと私は考えておりますが、当局のご所見を伺います。
また、答弁の中で、他市の動向を注視するというところで、他市が地域再生計画を策定するから、本市も策定するというような消極的な姿勢という意味合いではなく、私はそういうふうな答弁と捉えていたのですが、そうではなく、地域間連携といった意味での積極的な意味合いでの答弁だということがわかりました。そういたしますと、ヒマワリを生かした観光のさらなる進展、前回もそれに触れましたが、今年度、綾瀬市と行うシティプロモーションなどのように、近隣市と連携して観光の回遊性を高める取り組みなどは地域間連携になると考えます。ここ2回、綾瀬市との連携ということで事業をされているのですけれども、いずれも綾瀬市からのアプローチがあったということで伺っております。さまざま、ほかにも地域間の連携というのは行っておりますが、特にヒマワリを生かした観光などについては、近隣市と座間市がリーダーシップをとって行っていくということも必要ではないか、座間市からの働きかけでそういった地域連携を行っていくということも必要ではないかと私は考えておりますが、そのあたりについて当局のご所見を伺いたいと思います。
地域再生計画でありますけれども、前回の答弁の中などや今までの議論の中で、交付金の交付を目的としてというつもりで私はこの地域再生計画の策定が必要だと考えているわけではございません。こういった計画を策定し、その関係団体や関係者がその計画を進めていく中で、連携が深まっていくことが重要だと考えております。この地域再生計画は、その自治体と民間事業者などが連携し、地域の中で、人、金、物、仕事、つまり経済を回していくことが一番の目的であります。そういった意味では、総合計画はどちらかといえば、行政としての目標、もちろん市民も巻き込んでおりますが、行政としての目標が掲げられているものだと思います。この地域再生計画は、さらに地域の皆さん、市民やNPO法人、また、市内で活動されている市民活動団体や企業といったさまざまな地域の皆さんを巻き込んだ計画というのが地域再生計画だと考えておりますし、国からもそのように示されております。そういった意味において、地域再生計画の策定は必要だと私は考えておりますが、市としてそういった考えに至らないのかということについて、当局のご所見を伺います。
続きまして、物づくりの関係でありますけれども、前回のロボット特区の関係での導入支援事業について、市内の企業にアンケートを行い、それが製造業の実態調査もあわせて行いましたので、今後は、当面のところはこういったニーズ調査を行う予定はないということでありました。安田議員の質問の際にも、ロボット導入が座間市の市内の企業においては、座間市では必要性を余り、ニーズがないという結果になったということでありました。総合戦略の中でも、このロボット導入支援セミナーやロボット産業についての事業ということで掲げられております。そして、座間市では、特にニーズがないという結果になりましたが、この総合戦略の推進懇話会の中でも、このことについて触れられており、当局側からこの分野については、今後も担当課とよく相談しながら、別の手法で進めていきたいと思っているという答弁がなされております。別の手法ということで、現在、何か考えられていることがありましたら、そのことについてお示しをいただけたらと思います。この別の手法というところに関しましても、現在の製造業のニーズというところがとても大切だと思いますし、このニーズについては、実態調査で把握をされているところでありますが、座間市内の企業は、技術、技能の独自性が大変高いということでご答弁もいただきました。そのように分析をされているということであります。ですので、この技術や技能の独自性が大変高い、また、後継者の問題といったところで、どのような手法でこの問題解決、課題の解決を進めていこうと考えているのか、ご所見を伺いまして、2回目の質問とさせていただきます。
<企画財政部長(小林優君)>
再質問をいただきました。
まず、行政内部で行おうとした理由でございますが、業者委託の前に行政の責任で推進してきた総合計画の総括ということで、まずは、行政内部でやるべきという結論に達したことによるものでございます。
続いて、庁内体制についてですが、総括を行う体制ですが、この各施策を担っている全所属を対象にした体制を整えたいと考えております。
次に、いつまでに市民に明らかにするかということですが、この時期につきましては、現在それも含めて検討中でございます。
次に、市民意見の聴取方法でございますが、こちらもあわせて現在検討中でございます。近い将来、お示しができると考えております。
続きまして、人口ビジョン総合戦略を策定したことにより見えてきたビジョンにつきましては、将来までの人口の見込みや今後の各地域の人口減少も明らかになりましたので、それらを今後の施策、計画に生かしていきたいと考えております。
次に、地域再生計画に関して、地域包括システムの構築に関する再質問でございますが、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みというのは、本市のみならず全国の自治体の重要課題であると理解をしております。しかしながら、この地域包括ケアシステムの構築に関しましては、地域活力の再生に関し、自治体の自主的な取り組みを進めることを主目的とする地域再生計画の策定により施策の推進を図るものではなくて、介護保険事業計画に基づく地域包括システム構築に向けた取り組みの中で、官民連携、地域間連携等について検討すべきと考えております。
次に、座間駅周辺の活性化、ヒマワリを生かした観光のさらなる進展、こちらや近隣市との連携により観光の回遊性を高める取り組みは、地域再生計画の課題ではないかとの再質問でございますが、現在駅周辺の機能強化、ヒマワリ等を生かした観光交流の促進は、座間市まち・ひと・しごと創生総合戦略の基本施策として定めておりまして、各所管課で取り組んでいるところでございます。
また、近隣市との連携、こちらは地域再生計画の策定とは異なるところで、シティプロモーション、若者の出会いの場の創出などの取り組みを推進しているところでありまして、今後観光の回遊性を高める取り組みでも、連携も研究をしてまいりたいと考えております。
最後に、地域再生計画策定は必要だと考えるが、当局の所見をとの再質問でございます。
平成29年第1回定例会及び平成30年第1回定例会でも答弁をいたしましたが、現在、第四次座間市総合計画及び座間市まち・ひと・しごと創生総合戦略に沿って各施策を推進しているところであり、厳しい交付条件のため、新たに地域再生計画を策定しても、地方創生推進交付金の活用が見込めないことから、身の丈に合った行政運営のためには、現状においては第四次座間市総合計画、座間市まち・ひと・しごと創生総合戦略を着実に推進すべきと判断しております。
<環境経済部長(渡部稔君)>
平成28年に実施をいたしました産業用ロボット導入に関しまして、企業のニーズ調査の再質問をいただきました。
別の手法はということでございますが、今のところ特にございません。しかしながら、事業者、商工会などから常に直接ご意見をお聞きしておりますので、特段、実態調査ということでなくても、そういった生の声を直接お聞きすることで対応策等がございましたら考えていきたいと思います。
<議長(京免康彦君)>
再質問ありませんか。――佐藤弥斗議員。
再質問
地域再生計画について再質問をさせていただきます。
地域再生計画の策定をするという必要性については、その考えに至らないというところが主な答弁だと思いますが、今までの質問の中でもるるご説明を申し上げておりますが、総合計画、総合戦略という部分は、どちらかというと地方自治体自体が進めていく、もちろん市民も巻き込んでおりますが、主体として進めていく計画であると思います。それをもちろん粛々と進めるということは大変重要なことでございますので、その姿勢は大変評価をしております。ですが今、地方創生ということで、全国の自治体で各地域の再生ということでさまざまな取り組みを行っております。それが行政だけではなく、地域の民間事業所やNPO法人、また、地域活動団体や地域の住民を含めた、そういったいわゆる公共計画という多くの市民などが参画をしていく、そういった計画の策定であります。だからこそ、その地域の中で経済を回していくということが今本当に重要だと考えておりますし、さまざまな団体の活動に私も参加をしており、市民の方々から意見を聞いておりますが、例えば、企業さんとの連携ですとか、例えばNPO法人と企業さんの連携ですとか、社協さんと企業さんとの連携ですとか、そういったところが必要だと私は感じておりますし、お膳立てをするというか、枠組みをつくっていく、全体のリーダーシップをとっていくのは行政の仕事だと思っております。また、それは市長の仕事だと思っております。座間市としてどういったビジョンに進んでいくか、そのビジョンを掲げることこそがリーダーシップであると考えております。そういった意味で、地域再生計画、私は大変、今座間市が抱えるさまざまな課題の中で、それを解決するためには必要な計画だと私は考えておりますので、その点に対するご所見を伺いまして、一般質問とさせていただきます。
<市長(遠藤三紀夫君)>
佐藤弥斗議員の再々質問にお答えしたいと思います。
議員のお考えは議員のお考えで受けとめます。ただ、これはかつて私、答弁していると思うのですが、総合戦略は国主導のもとで行われるわけですけれども、これは、今人口減少社会というものに直面をする中で、日本全体の中でのバランスを考えなければいけない。そのためにどうしなければいけないのかということを国として示してきている戦略であるわけです。実はそういう中で、では、人をどういうふうにふやしていくのかという考え方についても、ともすれば、今、都市間競争の中で人のとり合い、要は社会増のとり合いをするという方向にどうしても短期的には視点が行ってしまうわけですけれども、これはどういうことになるかといえば、我が国全体を俯瞰したときに、例えば北海道や九州や離島や、そういうところのまさに過疎化というものを加速することにもなりかねないわけでして、そうしたことを含めて、どのようにバランスがいい国土づくりができるのかということを国がこれを全体で考えてくれということを示したのが私は一通りの総合戦略という考え方だと思います。その中で、では、私たちの立ち位置はどこにあるのかといえば、首都圏のベッドタウンとして、まさにこの戦後74年の間に全国から人が集中してきたわけでございまして、その逆の流れをある面ではつくっていかないことには、地方が衰退をする。それに対して、それぞれの立場でどのように捉えて対応していくのかということが問われている、私はそう思っております。
議員がおっしゃるように、我々座間市としては、個別には今、第四次座間市総合計画に従ってまちづくりを進めておりますけれども、これがまず私どもの局地的な政策であるわけでございまして、全体の国の総合戦略との整合を考える上では、改めて国の総合戦略をお示しすれば、基本目標として地方における安定した雇用を創出する。そして、地方への新しい人の流れをつくる。さらには、若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえる。そして、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する。私どもがなさなければいけないのは、今申し述べた四つの大きな基本目標のうちの後ろの二つ、これはもう何としてもなさなければいけない。しかしながら、1、2に定めるような地方へどのように活力を持っていくのかということについては、やはり私たちも日本国民の一人として、単に座間市を預かる自治体の首長としてではなく、日本全体の繁栄というものを考えた中で、これは立ち位置を考えなければいけないと私自身は思っております。
さらに、地方創生交付金の関係ですけれども、例えば私どもの友好交流都市の秋田県大仙市、一生懸命やはり過疎化を食いとめる、地域の産業振興に努めるということで、基幹産業たる農業、米を中心とした農業、これももちろんですけれども、その米を活用した第6次産業、6次産業化、さらには、花火の街ということからの花火を中心とした街おこし、そして、花火産業についても何らか活性化できないかということを言ってらっしゃると。そのように、地方が単独でもってもう一度活性化をしていくために、持てる力というものをやはり集約をして、しっかりやっていこうとしている姿を見るにつけ、この制度というのは、まさにそうした地域に対してなされるべきであると思いますし、私たちは協力していく立場だと私は捉えております。
そうした中で、とにかくくれぐれも私は心がけたいのは、今回の一連の総合計画の後期の部分でも、子ども・子育てに対しての支援ということについても捉えてやっておりますけれども、何とか合計特殊出生率を上げていきたい。そして、この街に住まわれている人たちが子供を産んで、子供を育てていく、そういう環境をつくっていきたい。こっちの水は甘いぞということで、あっちからこっちから人に来てくださいということを言ってしまえば、マイナスサム社会の中においてアンバランスが余計深まるだけと私は捉えております。
以上です。